SNSでニューボーンフォトを眺めていると、ふと目が止まる一枚があります。うつ伏せで丸まって、小さな手を頬に添えて、まるで天使が舞い降りたみたいにすやすや眠っている赤ちゃん。「かわいい……これ、自分でも撮れるのかな?」そんなふうに思ったことがある方、多いのではないでしょうか。
結論から言うと、あの「スリーピングポーズ」を自宅でそのまま真似するのはおすすめできません。でも理由を知れば、きっと納得していただけると思いますし、なによりご安心ください。あのポーズを再現しなくても、赤ちゃんの「眠った姿」を安全にかわいく残す方法はちゃんとあります。
SNSで見るスリーピングポーズ、実は「合成」です
頬杖をついているように見えるポーズ、あごを手に乗せているポーズ、お尻を高く上げた「バムアップ」ポーズ——SNSやPinterestで見かける、あの独特な寝相。新生児がひとりであの姿勢を取ることはありません。
プロのニューボーンフォトグラファーは、まずアシスタントが赤ちゃんの頭や体を手でしっかり支えた状態で撮影します。角度を変えながら何枚も撮影し、最後に手で支えている部分が写っていないカットを選んだり、複数の写真を合成したりして仕上げているのです。写真の中で赤ちゃんが自力であの姿勢を保っている瞬間は、実はありません。
これは業界では珍しくない、ごく一般的な撮影手法です。プロが安全を確保した上で作っている一枚だからこそ、あの愛らしい姿が実現しています。知識のないまま同じ状況を再現しようとすると、赤ちゃんに大きな負担をかけてしまいます。
セルフで真似してはいけないポーズ
「じゃあ、どのポーズなら避けるべき?」という疑問に、具体的にお答えします。以下のポーズは、セルフ撮影では手を出さないでください。
- うつ伏せ系のポーズ全般——顔が沈んで窒息するリスクがあります。プロの現場でもごく短時間・常に大人が真横で見守った状態でのみ行われます。
- 頬杖ポーズ・あご乗せポーズ——首がまだ座っていない新生児には不可能な姿勢です。関節や首に無理な力がかかります。
- バムアップポーズ——お尻を高く上げた姿勢も、うつ伏せ同様に窒息リスクがあり、常時の見守りと支えが前提です。
- 高い場所・不安定な台の上での撮影——テーブルや椅子の上にかごを置いての撮影は、転落のリスクがあります。
怖がらせたいわけではありません。知っていれば避けられることだから、先にお伝えしておきたいのです。「かわいいから真似したい」という気持ちは自然なもの。だからこそ、「これは自宅では再現しない」と知っておくだけで、赤ちゃんを危険にさらさずに済みます。
仰向けでも「眠った姿」はかわいく撮れる
ここからが本題です。うつ伏せのスリーピングポーズを諦めても、赤ちゃんの眠った姿は十分すぎるほどかわいく残せます。ここではセルフでも安全にできる方法を紹介します。
1. 授乳後のウトウトタイムを狙う
授乳直後、満腹でうとうとしている時間帯は、赤ちゃんが自然に深く眠りやすいタイミングです。無理に寝かしつけようとせず、いつもの生活リズムの中で「眠くなった瞬間」を待つのがコツ。撮影自体は生後7〜21日ごろが体を丸めた姿勢が出やすく撮りやすいとされていますが、詳しい時期の目安はこちらの記事で解説しています。
2. 仰向け+おくるみやブランケットで「包まれ感」を出す
仰向けのまま、おくるみやブランケットでふんわり包むだけでも、写真の印象はぐっと変わります。ポイントはきつく巻きすぎないこと。手足が少し動かせるくらいのゆとりを持たせてあげると、赤ちゃんも苦しくなく、自然な寝顔が撮れます。
3. 横顔・まつ毛・手足など、パーツ寄りで撮る
全身を写そうとせず、寝顔のアップ、まつ毛、握りこぶし、足の裏など、パーツに寄って撮るのもおすすめです。うつ伏せの構図を再現しなくても、「眠っている今しかない」瞬間はいくらでも残せます。
4. かごやベッドは必ず床置きで
ミニかごやミニベッドを使う場合は、必ず床の上に置いて撮影してください。テーブルや椅子の上は、わずかな動きでも転落につながります。低い位置での撮影が、安全に楽しむための大前提です。
仰向けでかわいく撮るためのポイント
- 授乳後、赤ちゃんが自然に眠くなるタイミングを待つ
- おくるみ・ブランケットは手足に少しゆとりを持たせて包む
- 全身より、寝顔やパーツのアップも積極的に狙う
- かご・ベッドは必ず床の上に置く
- 撮影は1時間程度を目安に、長引かせない
おくるみ・かご・小物がすべて揃って届く。
仰向けのまま安全に撮れるCherishのレンタルセット。
眠ってくれない時は?
「せっかく準備したのに、全然寝てくれない」——これも本当によくあることです。無理に寝かしつけようとする必要はありません。
実は、起きている表情もかけがえのない一枚になります。目をぱっちり開けてこちらを見ている顔、ふにゃっと泣きそうな顔、そのすべてが「生まれてすぐの、この瞬間にしかない表情」です。眠った姿にこだわりすぎず、生まれたばかりの記録として残す気持ちで撮ってみると、肩の力が抜けるはずです。
それでもどうしても眠ってくれない日は、無理をせず翌日以降に持ち越してもOKです。新生児期は短いとはいえ、1日や2日で表情が大きく変わるわけではありません。赤ちゃんのペースを優先してあげてください。
安全に撮るためのチェックリストは別記事で
この記事では、スリーピングポーズに絞ってお伝えしました。室温や撮影時間、小物選びなど、セルフ撮影全体の安全チェックリストは、以下の記事で詳しくまとめています。

